新型インフルエンザの脅威を覚えていますか

忘れもしない2009年11月。就職を控えていた私は、希望する企業へのインターンシップ初日に新型インフルエンザにかかった。その年に新型インフルエンザは日本中に蔓延し、全国でも感染者が確認されたそう。私の就活は終わった…そう思っていたが幸いにも社長さんがもう一度チャンスをくれ、翌年無事に就職する事ができた。さて、新型インフルエンザにかかった私はインターンシップをドタキャンし、仕方なく実家に戻った。バス停まで迎えに来てくれた母は数ヶ月ぶりに会う娘に「アンタ後ろ!」と私に後ろのシートに座るよう指示した。弱った私の心と身体にはとても酷だったその一言。家に着くなりすぐに隔離部屋へ。そこで渡された除菌スプレー。「トイレの時しか出ちゃダメよ!触った所これで全部シュッしてね!」ワシは菌か!そしておかゆのスプーンもうどんの箸も全部使い捨て。父は一度も顔を見せに来てくれない。娘が心配じゃないのか!一週間が一年に感じた。残念な事に以前から計画していた両親の結婚記念日の旅行と重なり、どれだけ親不孝者なんだと自分を責めた。しかしそんな時救世主が!おばあちゃん(御歳80歳)が「私がゆっちゃん看るから旅行行っといで」おばあちゃん…!ありがとう。そして両親は予定通り旅行に行く事ができた。おばあちゃんと過ごした3日間、私はおばあちゃんにうつさないよう細心の注意を払い除菌スプレーも常に持ち歩いたし、部屋から一歩も出なかった。母の言いつけを守った。おばあちゃんと2人で過ごす最終日、うどんを作ってくれたおばあちゃん。「まだまだボケてない。ゆっちゃんの世話できるほど元気よ」と並べられたお箸の左右がちぐはぐだった事は未だに私だけの秘密である。

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